Shinobu

ねぇしのぶ、あなたが生まれた朝の

透き通る光、優しい風

ねぇしのぶ、過ち、悲しい出来事

それ以外の全てのこと知っているわ

壁にかけた追憶の中で

あなたは微笑んでいた

まるで世界は回るステージみたい

懐かしい星影に身を委ねたなら

そこには本当の歌が聞こえるの

だから花束も、鳴り止まぬ喝采も

もういらない

ねぇしのぶ、雨降る夜の街角

いつまで夜明けを待っているの

ねぇしのぶ、あなたを通り過ぎてく

あらゆる人たちに別れを告げて

きっといつかこんな日が来ると

なんとなくわかっていた

もしもあなたが、あぁ、人生の

瞬きを終える束の間にいるなら

そこから本当の旅が始まるの

開園を告げる鐘、胸に抱きとめて

もうおやすみ

何もない宇宙がどこまでも続いているって素敵じゃない？

強く瞼を閉じるとそこかしこにトルコ桔梗が咲いているわ

ねぇしのぶ、あなたの背中を見送る群衆の中

私もそこに、きっとそこにいるはずよ

世界はこんなにも広くて、こんなにも小さいの、ねぇしのぶ

まるで世界は回るステージみたい

懐かしい星影に身を委ねたなら

そこには本当の歌が聞こえるの

だから花束も、鳴り止まぬ喝采も

もういらない

いらない