Kawatare

この街でわたしは生まれたのでしょう 仄暗い春風の中で

わたしにはとても思い出せないけど

浅葱空 あなたに抱かれて

この街でわたしは生まれたのでしょう 徒然の慈愛に甘えて

朝焼けも広い夕暮れの空も等しく眩しい

夕暮れの日々はとてもとても綺麗で 花のように揺れては薫るでしょう

あなたにはもう思い出せないこと 走り過ぎた日よ 春の午後よ

春風がそこには生まれたのでしょう 仄暗い寒さのたもとで

浅葱空 星の消えかける今 あなたに会いたい

この街でわたしは生まれたのでしょう 波のない潤んだ心で

わたしにはもう思い出せないけど 遠くへゆきたい

本当の広い優しさってなんでしょう あなたに会えたらわかるのに

夕暮れの日々はとてもとても綺麗で 走り過ぎた日よ 春の午後よ